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製造

2020年入社

K・E

四季の美しさを和菓子に込めて、
「お客様にとって大切な1本」をおつくりします。

御殿場工場は、虎屋の約7割の商品を製造する主力工場です。主に羊羹や最中、水羊羹、焼き菓子、季節の羊羹を製造しています。私の所属している部署では主に季節の羊羹やお汁粉、蒸羊羹、湿粉製棹物、御殿場店で販売する生菓子を製造しています。

季節の羊羹は、色や製法の異なる羊羹を型に流し込み、組み合わせて四季の情景を表現しています。
四季折々の様々な意匠(デザイン)の羊羹を販売しているため、製造する羊羹は毎月変わります。一日に複数の種類を並行して製造することもあり、それぞれ製法も異なるため、作業時は注意点を共有し、煉りあげたばかりの液体状の羊羹を枠に流し入れる人、羊羹を煉る人など、担当メンバー間で声を掛け合い、教え合いながら一本一本丁寧におつくりしています。

季節の羊羹は一つひとつ羊羹を手作業で流し入れます。羊羹の切り口を綺麗に仕上げるためには、同じ重量で流し込む技術や出来上がりを想像しながらバランスを考えて作業することが必要です。この作業を行なうときは5g・10g単位で量を意識しながら作業を行ないます。また羊羹を煉りあげる際は、種類によって煉りあげ具合を調整しています。さらに桜葉や柚子などの天然の原材料を使用して羊羹を製造する際は、天然であるがゆえに品質が一定ではないため、その時使用する原材料の状態に合わせて、羊羹の製造工程を変えるなど、細かな調整をし、対応しています。羊羹のおいしさのために重要な硬さや粘り具合に毎回注意を払い、製造を行なっています。

手作業での工程が中心となる季節の羊羹では、品質を安定させるために、要所で羊羹の状態を確認し、臨機応変に対応しながら作業を行なうことが重要です。そのため様々なことを覚える難しさ、感覚や技術を磨く大変さはありますが、枠から抜いた羊羹が綺麗に出来上がると、とても嬉しい気持ちになります。
日々の業務ではお客様と直接お会いすることはありませんが、毎日製造する数千本の羊羹も、お客様にとって特別な1本の羊羹であるということを忘れずに、丁寧に作業を行なっています。

現場には、様々な部署を経験している社員、意匠を考え商品化に携わったことのある社員など、異なった知識や経験を持った様々な人が集まっています。経験に基づいた技術、知識を先輩から学び、自分の成長を感じることのできる、とても楽しい環境です。今後も経験を積み重ね、自分が後輩に技術や知識を伝えていけるような存在になりたいと思います。
  • 羊羹の充填は、手作業で枠型に羊羹を流し入れます。均一に流し入れられるよう、感覚を磨く必要があります。

  • 羊羹は、意匠を表現するのに必要な糖度や粘り、硬さを確認して、煉りあげます。

  • 山型の枠や桜・紅葉などの様々な抜型を組み合わせて、1本の羊羹をつくります。

  • 季節の羊羹を枠から抜き出す工程。経験豊かな上司に多くのことを学び、技術を身に付けています。

一日の流れ

8:00
器具の準備
8:30
季節の羊羹などの製造(羊羹煉り・流し入れ・型出しなど)
12:00
昼休み
12:45
季節の羊羹などの製造(羊羹煉り・流し入れ・型出しなど)
16:00
事務作業
16:30
終業
※午前と午後の業務中に、適宜10分程ずつ、休憩があります。